SMARTとは?

 「スマート移動型&自律型ロボットトーナメント」(通称:SMART)は,LEGO社のMindstormsを使って自由に製作された自律型移動ロボットによる競技会です.

 創造性教育の成果報告の形式として「コンテスト(競技会)」を実施するケースが多いと思いますが,SMARTもその一つです.コンテストの魅力は,参加学生の奮起を促しやすいことと,参加学生以外にも広く見てもらえる良い機会であることです.

 ロボコンには興味があるけどロボットを製作するための材料を揃えるのが大変,材料を加工するための環境がないなど,様々な理由で参加を断念していた生徒・学生も多いと思います.そのような場合でも取り組みやすいように,ロボットキットとしてLEGO Mindstormsを採用しています.

 LEGO Mindstormsは,アイデアを自由に表現できるだけでなく,試行錯誤を繰り返しながらロボットの製作を体験できる汎用性の高い教材です.失敗を繰り返しながらその原因を探求し,解決に至るまでのプロセスを実体験できる魅力を持っています.

 SMARTでは,参加チームは同じ競技ルール,同じロボットキットを使ってロボットを製作します。そのため,競技の勝敗はアイデアに大きく依存します。競技ルールとロボットキットは,ロボットの製作においてはアイデアの大きな制約にもなり,その制約条件下で目標を達成可能なロボットを製作しなければなりません。創造的な問題解決能力を必要とします.また,いったんロボットを動かし始めると,ロボットは人手を介すことなく自身の認識,判断,制御によって課題を達成しなければなりません.つまり,ロボットにはアイデアに溢れた高い自律性が要求されます.これがSMARTの特徴です.

 SMARTの主な活動目的は,

  • 技術教育の促進
  • 教育現場の支援
  • 交流促進
  • ロボットコンテスト運営ノウハウの向上

です.SMARTに参加した生徒・学生には,

  • 芸術的な視点を含む創造的な問題解決力
  • 論理的な思考力
  • 創造活動を通じた表現力
  • リーダーシップと協調性

の涵養が期待できます.また,SMARTでは毎年競技課題を変えることによって「ものまね」を防ぎ,創造性を発揮させる(発揮せざるを得ない,発揮しやすい)ようにしています.それによってさらに,「主体的な学びの楽しさ」,「充実感」,「達成感」を味わうことができ,競争の過程で多くの感動と刺激を受けることが期待できます.

 SMARTは,徳島大学を中心とする四国内の教員有志によって2000年に組織され,2000年11月に徳島大学工学部電気電子工学科で第1回大会(LeGoCoN2000)を開催したのが始まりです.日本国内で開催されているLEGO社のMindstormsを使ったロボット競技会の中では,最も歴史のある大会(我々独自の調査から)と言われています.第2回大会からは,大会名をSMARTに改め,ほぼ毎年のように開催しています.第9回大会(SMART2009)からは,当番校制を導入して徳島市以外でも開催されるようになりました.第17回大会(SMART2017)からは,一般部門とU18部門の2部門制となりし,高等専門学校の低学年や一般の高校や工業高校の生徒も参加しやすくなりました,第18回大会(SMART2018)からはU15部門を新設し,中学生も参加できるようになりました.

 SMARTの長い歴史の中で,参加してくれた生徒・学生達は多くの刺激を受け,視野や興味が広がり,勉強意欲が高まり,新たな目標を持つなど,精神的にも大きく成長してくれています.また,生徒・学生たちの自主的かつ熱心なものづくりへの取り組み姿勢と,創意工夫を積み重ねて製作された様々なロボットは,多くの人に感動とパワーを与えてくれています.

 これからも,SMARTはやる気があって粘り強く頑張る生徒・学生を全力で応援します.